甲状腺に関して

甲状腺の主な疾患
2015年3月22日

甲状腺の病気には大きく分けて2つあります。

ひとつが甲状腺の働き(甲状腺機能)の異常です。 甲状腺が甲状腺ホルモンを過剰に産生して、血液中の甲状腺ホルモンが増加している代表的な疾患が、バセドウ病です。更にプランマー病も、甲状腺ホルモンを過剰に分泌する腫瘍ができる状態です。
この他に、亜急性あるいは無痛性甲状腺炎の場合にも、甲状腺が炎症性に破壊されて、甲状腺内に蓄えられていた甲状腺ホルモンが血液中に漏れて、血液中の甲状腺ホルモンの増加が見られます。
更に甲状腺以外の原因による稀な病態として、TSH産生腫瘍、妊娠甲状腺中毒症などがあります。
逆に甲状腺からの甲状腺ホルモン産生が低下して、血液中に甲状腺ホルモンが低下する代表的な疾患が、慢性甲状腺炎(橋本病)です。それから甲状腺が本来の位置にない異所性甲状腺腫の場合も、甲状腺機能低下症(クレチン症)を引き起こします。
この他に、亜急性あるいは無痛性甲状腺炎などでも、甲状腺内に蓄えられていた甲状腺ホルモンが血液中に漏出した後は、血中甲状腺ホルモンの低下が見られます。更に、過剰のヨード摂取、甲状腺の手術あるいはアイソトープ治療後などにも、甲状腺機能低下症が発症することがあります。

甲状腺の病気のもうひとつが、甲状腺の腫瘍です。
良性の腫瘍としては、腺腫様甲状腺腫、濾胞腺腫、甲状腺嚢胞、プランマー病などがあります。一方悪性の腫瘍としては、乳頭癌、濾胞癌、髄様癌、未分化癌、悪性リンパ腫、微小癌などがあります。良悪の判定は、血液検査、超音波検査、吸引細胞診などを参考にして行います。

その他に甲状腺に細菌感染がおこる病気として、急性化膿性甲状腺炎などがあります。




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